蘇生ガイドライン2010(旧)情報一覧

ガイドライン2010 BLSヘルスケアプロバイダーコース提供開始

BLS-AED.net横浜では、日本国内ではいち早くAHAガイドライン2010準拠のBLSヘルスケアプロバイダーコースを開始しました。
 
2010年12月23日の初開催を皮切りに、完全にガイドライン2010へ移行しています。
 
ハートセイバーAEDコースはもちろん、ハートセイバー・ファーストエイド、PEARSプロバイダーコースなどもガイドライン2010コースとして開催。
 
あいにく1月中までのAHA-BLSコースはすべて定員オーバーでキャンセル待ち状態となっています。
 
新しくなった心肺蘇生法への関心は高いようで、今後の講習予定への問い合わせを沢山いただいています。
 
 
年始早々には向こう3ヶ月程度の予定を出したいと思っていますので、AHAガイドライン2010講習を受講希望の皆さまは、もう少々お待ちください。
 
 
なお、AHA公認コースではなく、BLS-AED.net横浜オリジナルの講習会は、まだ受講枠に余裕があります。
 
こちらももちろんガイドライン2010準拠で進める予定です。
 
興味がある方はお早めにどうぞ。

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AHAガイドライン2010準拠ハートセイバーAEDコース始動!

先週、待望のAHAガイドライン2010準拠のスキルチェックシートがリリースされました。
 
ガイドライン2010のC-A-B(胸骨圧迫-気道確保-人工呼吸)の流れで行う蘇生法の実技試験の評価表です。
 
先々週公開されたガイドライン2010用暫定ビデオクリップの日本語字幕入れ作業も終わっていますので、これでようやくガイドライン2010の流れでAHA-BLSコースを行う事ができるようになりました。
 
BLS-AED.net横浜では、12月25日と26日に行うハートセイバーAED講習からガイドライン2010暫定版に切り替わります。
 
 
このガイドライン2010暫定コースは、旧来のG2005のテキストとDVDに補足修正を加えることで、ガイドライン2010の流れを練習するもの。
 
受講者の皆さんに購入いただくテキストは、これまで通りの日本語版でOKですので、ご安心ください。
 
 
なお、今回AHAからリリースされたのは、実技試験の採点シートだけです。
 
筆記試験の問題はまだ公開されていませんので、筆記試験のあるコース(医療者向けのBLSヘルスケアプロバイダーコース)は、まだ正式にはG2010に移行していません。
 
この場合でも、ガイドライン2010へのフォローアップはきちんとさせていただく予定です。
 

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AHA-BLS ガイドライン2010対応コースの開催予定について

11月11日にアメリカ・シカゴで開催されたAHAインストラクター向けガイドライン2010カンファレンスにおいて、AHAとしてのガイドライン2010対応コース開催の指針が示されました。
 

AHA ECCプログラムのガイドライン2010対応方針について
  • 2010年12月6日の週を目安にインストラクター向け補助教材・筆記試験問題(英語)がリリースされる
  • 当面は、G2005のテキスト/DVDに補助教材を加え、G2010対応コースとしていく
  • 2011年3月1日以降は、旧ガイドライン2005コースの開催は禁止
  • 正式なG2010教材がリリースされたら、新しい教材でのコース開催に移行する

 
BLS-AED.net横浜では、12月6日の週にリリース予定の英語版補助教材ならびに新しい筆記試験問題の日本語化が完了し次第、G2010対応コースを提供していきます。
 
現在予定している12月末のハートセイバーコースに関しては筆記試験はありませんので、AHAより補助教材としてインストラクター向けに配信されるC-A-B Sequence Videoのリリースが遅れなければ、従来のDVDを用いつつ、CPRの流れは新しいガイドライン2010で練習していきます。
 
12月末と1月に予定しているBLSヘルスケアプロバイダーコースは、新しい筆記試験問題がトレーニングセンター経由で配信されることになっています。
 
こちらは受講者の皆さまの利便性を考えると日本語化する必要がありますので、独自の翻訳が完了し次第、ガイドライン2010に移行予定です。
 
仮に正式な移行がまだでも、ガイドライン2010での変更点に関してはコース後に補足説明していくつもりです。
 
 
 

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蘇生ガイドライン2010 個人スキルからチーム・社会システムアプローチへ

10月18日に公開になった新しい心肺蘇生ガイドライン2010を読み込んでいます。
 
ガイドラインの変更点というと、A-B-Cから、C-A-Bになったとか、「見て聞いて感じて」がなくなったとか、徐脈のACLSアルゴリズムからアトロピンがなくなったとか、そういった末節的な所に目がいきがちですが、実は今回のガイドライン2010では、もっとダイナミックな部分で変化があったように感じています。
 
 
蘇生率を向上させるためにどうしたらいいか?
 
これまではテクニックやスキルとしてのBLSやACLSの手順や方法に焦点が当てられていました。
 
しかし今回のガイドライン2010は、個人技術の問題から、チームプレーや社会的バックアップ体制へとシフトしてきている点が、全編を通して随所から感じられます。
 
 
これまではアルゴリズムやテクニカルスキルに重きが置かれていたACLS/PALSにチームダイナミクスという新たな概念が追加されたのがガイドライン2005でした。
 
チームとしてのノンテクニカル・スキルに焦点を当てたG2005のACLS/PALSのトレーニングはおおむね良好で、今回のG2010も引き続きチーム蘇生の概念は盛り込まれることになっています。
 
そして、それが今度はBLSのレベルまで下りてきているような雰囲気を感じます。
 
 
というのは、これまでのBLSでは一人法CPRが基本でした。
 
しかしガイドライン2010では、前提は一人ではありません。その場にいる人を巻き込んで蘇生を行うことが強調されています。一人法はやむをえずの場合、といった位置づけです。
 
また市民救助者の場合も、一人ではなく、119番通報等で、指示を受けながら呼吸確認を行うようになっていたり、また社会に対しては電話でCPRの指示を出すシステムの重要さが説かれていたりと、これまでは個人技量としてとらえられていたBLSを大きなシステムの一部という図式に改められている点が、今回のガイドラインのキモなのではないかと感じています。
 
 
ガイドライン2005は個人への勧告
 
ガイドライン2010は社会システムへの勧告
 
 
こんな視点を持って、ガイドラインを読んでみると、壮大な構想が見えてきます。
 
 
行政や組織、地域への課題が大きく突きつけられているガイドライン2010。
 
 
町中すべてがICU、というAHAが目指す社会像。
 
それを具現化するヒントが詰まっています、ガイドライン2010には。
 
 
 

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AHAガイドライン2010成人BLSのアルゴリズム

AHAガイドライン2010のBLSアルゴリズムを日本語でまとめました。
(主にヘルスケアプロバイダー向けの内容を取り上げます)
 
AHA心肺蘇生法ガイドライン2010のBLSの流れ:アルゴリズム
 
破線のボックスは、ヘルスケアプロバイダー(習熟した救助者・医療従事者)以外は行わない内容です。
 
つまり、脈拍確認と、脈のある呼吸停止者への人工呼吸は市民には教えません。
 
 
こうして見慣れたアルゴリズム表の形で見ると、ガイドライン2005とさほど変っていないように見えます。
 
大きく変っているのは、これまで1:1の形で対応していた傷病者評価の手順が大きく崩れたことでしょう。
 
 
1.反応の確認 → 緊急通報・AED手配
2.呼吸確認  → 人工呼吸2回
3.脈の確認  → 胸骨圧迫開始
 
CPRが始まるまで、ガイドライン2005では上記の3つのステップを踏んでいましたが、ガイドライン2010では反応確認と呼吸確認がひとつのボックスにまとまっています。
 
ガイドライン2010では呼吸確認の重要性が低くなり、ヘルスケアプロバイダーは反応の確認の間に手短に呼吸の確認をします。ここで見るポイントは、「呼吸がないか、もしくは正常な呼吸ではないか」です。この確認は目視だけで行い、「見て聞いて感じて」の確認は不要とされています。また気道確保も行いません。
 
ここが大きく変更になった点です。
 
また、「いつも通りの呼吸がない」場合に行っていた「初回の人工呼吸2回」は廃止されました。
 
ガイドライン2000の時代の遺物というか、「息・咳・体動」という循環のサインを見るために行っていた刺激動作ですから、なくなるのはごく自然なことです。この点ヨーロッパ版のERCガイドラインでは2005年の時点で廃止されていました。
 
反応がなく、呼吸がない、もしくは正常な呼吸でなければ、次は脈拍触知です。
 
市民救助者の場合は行わないことになっていますが、ヘルスケアプロバイダーは脈拍触知も行うことになっています。
 
これはおそらくACLSを意識してのことだと思います。
 
ACLSでは、無脈性電気活動(PEA)の鑑別のために、頸動脈触知は必須です。このチェックによって治療のアルゴリズムがまるきり変ってしまいますので医療従事者には脈拍触知スキルを求めている、と理解すると納得できるかと思います。
 
10秒以内で脈があると確信できない場合はCPR開始というのはガイドライン2005と同じ。
 
右上の「質の高いCPR」という欄にあるとおり、胸骨圧迫は「強く・速く」がより強調されています。
 
 ・速さは100回/分以上 (G2005では100回/分程度)
 ・深さは5センチ以上 (G2005では3-5cm)
 
ガイドライン2005と違い、「○○以上」となっている点に注目ください。
 
胸骨圧迫30回を行ったら、ヘルスケアプロバイダーの場合は、基本は人工呼吸2回です。
 
人工呼吸の省略がいろいろ言われていますが、訓練を受けているヘルスケアプロバイダーは人工呼吸も合わせて行うのが原則のようです。
 
人工呼吸を行う場合は、頭部後屈あご先挙上で気道確保します。A-B-CのAがようやくここで登場。
 
本来は蘇生手順の最初だった気道確保(Airway)が、後回しになるというのがガイドライン2010のBLSの特徴です。
 
反応with呼吸確認を除いた一番最初の処置は胸骨圧迫(Chest Commpression)、次に気道確保(Airway)、続いて人工呼吸(breathing)というわけで、A-B-Cに対してC-A-Bとも言われています。
 
 
AEDが到着したら、すぐに使います。使い方は従来通り。
 
強いて違う点をいえば、1歳未満の乳児に関してもAEDが使えるようになったという点はありますが、今回のテーマとは外れるので詳しくは書きません。
 
 
以上、ざっとではありましたが、ガイドライン2010の新しいBLSの概要でした。
 
 
 

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AHAとERCのガイドライン2010発表

蘇生の国際コンセンサスの発表と同じ時間に、アメリカ心臓協会とヨーロッパ蘇生協議会から、それぞれガイドライン2010が発表になりました。
 
どちらもインターネットでガイドライン全編が無料ダウンロードできるようになっています。
 
CPRに関しては、ERCは大きな変更がないもののAHAは、人工呼吸より先に胸骨圧迫を行うという現実に即した形に改められました。
 
また、「見て、聞いて、感じて」の呼吸確認は廃止されました。
 
このあたりの話は、明日、取り上げたいと思います。
 
 
今日は、ファーストエイドのガイドライン変更に関する話題を中心に取り上げました。
 
 
 
情報はすべてBLS-AED.net横浜のガイドライン2010のページにまとめています。
 
どうぞそちらをご覧ください。
 
またこまめに更新していきますので、たまに目を通していただけると嬉しいです。


ガイドライン2010心肺蘇生法、本日解禁

いよいよ本日、心肺蘇生法ガイドライン2010が情報解禁、発表になります。
 
少なくともヨーロッパ蘇生協会ERCは解禁時間の2010年10月18日 日本時間14:30きっかりにERC版ガイドライン2010を無料ダウンロード開始することを明言しています。
 
前回のガイドライン改定と同じパターンだと、機関誌 Resuscitation に掲載される全文がカラー版PDFでダウンロードできるようになるはずです。
 
AHA版ガイドライン2010もAHAウェブサイトで公開されると思いますが、全文公開なのかサマリーなのかはまだ不明。
 
どちらの情報も下記、本サイト内に情報をまとめてあります。
 
 
 


心肺蘇生ガイドライン2010 リアルタイムで世界に同期

いよいよ週明けには、新しい心肺蘇生法ガイドライン2010の発表ですね。
 
 
ガイドライン2010が出てしまったら、新しい内容についていくのに精一杯になってしまいますので、今のうちに心肺蘇生国際ガイドラインの予備知識についてまとめておこうと思います。
 
ガイドラインの大元になる蘇生の国際コンセンサス(CoSTR)は、ILCORと略される国際蘇生連絡協議会という国際会議で作られます。
 
その国際会議の主力メンバーが、アメリカ心臓協会AHAだったり、ヨーロッパ蘇生協議会ERC、そして今回から正式に加盟するようになったアジア蘇生協議会です。
 
アジア蘇生協議会に関してですが、細かい事情の説明は割愛しますが、実質的には=日本蘇生協議会JRCと思ってください。
 
前回のガイドライン2005の時は、アジア蘇生協議会(日本蘇生協議会)はまだ正式にILCOR会議に参加していませんでした。
 
ですから、CoSTRの情報解禁までは、新しい心肺蘇生法(BLS/ACLS/PALS/NRP)の内容を日本は知りませんでした。
 
一方、ILCORメンバーだったAHAやERCは発表前からCoSTRの内容を知っていましたので、CoSTR 2005の情報解禁と同時に、AHAガイドライン2005、ERCガイドライン2005を発表し、センセーショナルな新しい心肺蘇生法の世界に突入していったわけです。
 
このとき、日本は完全に出遅れました。
 
CoSTRという原本を元に、アメリカとヨーロッパがそれぞれ自国の事情を加味して作成したガイドラインからいいとこ取りして日本版ガイドラインを発表したのは半年後のこと。そこから日本国内組織(消防/日本赤十字社など)が教育プログラムの変更をしていきましたので、ガイドライン2005が日本国内で広まったのは、実に1年以上たってからになってしまいました。
 
 
しかし、今回のガイドライン2010では違います!
 
日本もアジア蘇生協議会という名目のもと、ILCOR会議に参加していますので、日本の関係者はすでにCoSTR 2010の内容を掌握しています。
 
そのため、今回はCoSTR 2010の情報解禁とほぼ同時に日本語版ガイドラインのドラフト(下書き)が発表されることになっています。
 
厳密にいうと、CoSTRに遅れること1日、2010年10月19日 正午の予定です。
 
おそらくAHAとERCは、CoSTR解禁と同じ2010年10月18日 14:30(日本時間)には発表されると思いますので、それからするとちょっと遅い気もしますが、今回はほぼリアルタイムに日本語でガイドライン2010の内容を読めるのは嬉しい限りです。
 
英語に慣れた人以外は、CoSTR原本(英語)や、AHA/ERCガイドラインを英語で読むよりは1日遅れでも日本語版で読んだ方が結果的には早いかもしれません。
 
 
今までは最新情報はどうしても英語に頼らざるを得ませんでしたが、今回はリアルタイム。
 
このことはもしかすると、日本国内で実施される蘇生法に関して、大きな転換点になるかもしれません。
 
それについては明日、書きたいと思います。
 
 
 


心肺蘇生ガイドライン2010情報

BLS-AED.net横浜の本サイトに心肺蘇生法ガイドライン2010情報ページを追加しました。
 
 
ガイドライン2010 どう変わる? 心肺蘇生法 BLS/ACLS
 
 
箝口令が敷かれているガイドライン2010関連情報の解禁日は2010年10月18日 14:30(日本時間)
 
この時点で国際蘇生連絡協議会(ILCOR)の CoSTR2010(国際コンセンサス)が公表され、同時にアメリカ心臓協会AHAとヨーロッパ蘇生協議会ERCのガイドライン2010が英文で発表されます。
 
続いて、10月19日正午には日本版ガイドライン2010が日本語で発表。
 
この経過を逐一掲載していく予定です。
 
 
最近は、即時性の高いTwitterもあるので、ガイドライン2005の時ほど、「速報」という感じはしないかも知れませんが、情報が集約されることには意味があると思いますので、がんばって更新していきたいと思います。


ハンズ・オンリーCPRはより多くの心停止者を救う

先ほど、アメリカのYahooニュースで、胸骨圧迫のみの心肺蘇生法(ハンズオンリーCPR)の有用性を示す報道がありました。
 
 
“Hands-only CPR saves more lives in cardiac arrests”
 
http://news.yahoo.com/s/ap/20101006/ap_on_he_me/us_med_hands_only_cpr
 
 
 
2008年からアメリカ心臓協会AHAが提唱している Hands only CPR のその後を報じています。
 
Standard CPR with mouth-to-mouth and chest compressions is still best for very small children and victims of near-drowning and drug overdose,
 
子どもの場合や薬物中毒、溺水の場合は、通常の人工呼吸と組み合わせた心肺蘇生法の方が望ましいとしながらも、心原性の心停止には胸骨圧迫だけの方が効果的であるという点。
 
 
Researchers looked at 4,415 adult cardiac arrests outside of hospitals in Arizona from 2005 to 2009 during the campaign.
 
The rate of bystanders attempting any type of CPR increased from 28 percent in 2005 to 40 percent in 2009. Bystanders were more likely to use hands-only CPR over traditional CPR as time went on.
 
And victims who got hands-only were more likely to survive: 113 of 849 victims (13 percent) who received the hands-only method survived, compared to 52 of 666 victims (about 8 percent) who received conventional CPR.
 
アリゾナでの2005年から2009年のデータ(成人心停止:4,415ケース)が示されています。
 
何らかのCPRを行った人の数は、2005年の28パーセントから2009年の40パーセントと増加、ハンズオンリーCPRを受けた傷病者の生存は13%、従来のCPRの生存は8%。
 
 
Hands only CPRは、バイスタンダーCPRを促進するという点で効果ありと判断されています。何もしない人をいかに減らすか、というのが胸骨圧迫のみのCPRのポイント。適応をどうするかという問題はあるにしろ、社会的には有効であるということのようです。
 
新ガイドラインではどうなるかという点には直接触れられていませんが、ガイドライン発表の1週間前にこのような報道、興味深いです。
 
 
 
新しい心肺蘇生法ガイドライン2010の発表まで、あと1週間ちょっとです。