ノロウィルス対策【感染性胃腸炎の予防と対応】

横浜市では12月6日付で「ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の警報」が発令されました。
 
ノロウィルスは経口感染する非常に伝染力の強い病原体。100個以下の少ない量であっても感染が成立します。
 
ノロウィルスによる腸炎の症状は激しい下痢と嘔吐ですが、飛び跳ねた目に見えない吐瀉物の一部や、トイレから出てきた手に付着したウィルスが、ドアノブや水道の蛇口などを媒介して、爆発的に広まっていきます。
 
今流行のアルコール手指消毒剤はノロウィルスには無効と言われていますからやっかい。予防は、流水で手を洗って物理的にウィルスを洗い流す方法しかありません。
 
手洗いは最大の感染防御
 
公共のトイレを利用した場合は、誰がそこを利用したかわからないので特に注意をしましょう。トイレのドアノブや鍵の金具、水道の蛇口にはノロウィルスがついていると考えて警戒したほうが無難です。
 
最近は、自動水栓、温風乾燥機の公衆トイレが増えています。そうでない場合は、ペーパータオルを活用しましょう。蛇口を閉めるときもペーパータオル越しで行う、また最後に手でトイレ出口の扉を開けなくては行けない場合も、ペーパータオルを使って開ける。(それをどこに捨てるのかが問題ですが、、、)
 
吊り下げてあるような使い回しのハンドタオルは絶対使っちゃダメ!
 
やむを得ない場合に備えて、ウェットティッシュや、ファミリーレストランにおいてあるような単包パックになったおしぼりを常備しておくのも手です。ウィルスはアルコールで殺せないので、拭きとって物理的にウィルス数を減らそうという作戦。(流水がベストなのは言うまでもありません。あくまでも気休めですが)
 
 
 
さて、不幸にしてノロウィルスに感染してしまった場合はどうするか?
 
家族にうつさないように、消毒剤を用意して、家のトイレの便座やドアノブを使用後に消毒します。嘔吐した場合は、処置には必ず手袋を使って、素手では触らない! また飛び散った部分を拭きとった後、消毒をします。思いのほか広く飛び散っています。こんなところまでは大丈夫だろう、というところまでしっかり念入りに拭いてください。
 
消毒薬の作り方は簡単。漂白剤を薄めるだけです。
 
500ccペットボトル1杯の水に、ペットボトルのキャップ2杯の台所用漂白剤を入れる
 
家庭内の誤飲の可能性を考えると、本当はペットボトルで作ることはお勧めしません。ラベルをはがして「毒!」とマジックで大書きするなどの安全対策を忘れずに。
 
漂白剤の成分は次亜塩素酸ナトリウムといって、思いのほか強力な消毒剤です。抗菌スペクトルが広いのが特徴。ただし、漂白剤として使われるくらいに漂白作用がありますので、絨毯や生地に使うと色が落ちます。また金属を腐食する作用がありますので、ドアノブなど金属部分を拭いたときは、しばらくして水拭きした方がいいかもしれません。また作りおきすると効果が落ちますので、1日毎に新しく作ってください。
 
 
さて、ノロウィルスによる腸炎に対するファーストエイドですが、ポイントは呼吸状態の確認と、水分補給
 
小さな子どもやお年寄り、体の弱った人は、ノロウィルスによる腸炎で命を落とすこともあります。原因はいろいろありますが、相重なる嘔吐で、吐いたものが気管に入ってしまって窒息する場合や、誤嚥性肺炎を引き起こすもの、そして脱水によるショック死。
 
吐いた場合は、救急の原則に則って、ABCの評価を。
 
Airway、Breathing、つまり気道が開通していて、呼吸は安定しているか、です。
 
ついでC、つまりCirculation、循環です。
 
嘔吐や脱水で体の水分が足りなくなると、身体を巡る血液の量も減ります。すると生きるのに必要な細胞でのガス交換が困難になってきます。これが発展すると「ショック」という循環不良の状態となり、最悪、死に至ります。
 
脱水のわかりやすい目安としては、おしっこの回数が減る、おしっこの色が濃いなどで、循環血液量がある程度判断できます。唇の乾きなどもわかりやすいかも。
 
脱水は命に関わる問題に発展します。
 
なので水分補給が大事。ただの水を飲み過ぎるとかえって脱水を増強することがあるので、電解質を含めた水分補給が大切。簡単にいうと塩分です。
 
脱水になるとスポーツドリンクでは塩分が少なすぎるために、ORSと呼ばれる経口補水液の出番です。OS-1とかアクアライトといった商品名で薬店で売られているものです。小さなお子さんがいるうちでは、日頃から常備しておいてもいいと思います。
 
なければ手作りも可能。
 
 水:1リットル + 塩:3 g + 砂糖:40 g
 
 水:1リットル + 塩:小さじ1/2杯 + 砂糖:大さじ4と1/2杯

 
少しずつ飲むのがポイント。
 
それでもどうしても吐いてしまうこともあります。
 
場合によっては時は病院に行って点滴をしてもらう必要もありますので、過信して自己治療で済まさない勇気と決断も重要です。
 
 

 
 


 

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