アメリカ心臓協会AHA一覧

幻だったPEARSピンバッジが入荷しました!

AHA公式PEARSピンバッヂの購入 /販売

PEARSピンバッジ

2019年、年の瀬も迫った本日、幻だった PEARS®ピンバッジが入荷しました!

2020年1月以降の PEARS®プロバイダーコース を受講される方で、希望される場合は受講料とは別途になりますが、頒布いたします。

(受講案内に含まれていなかった場合は、受講当日、お申し付けください)

 

PEARS®ピンバッチ 日本国内頒布の経緯


長らくAHA公式の PEARS ピンバッジは販売されていませんでしたが、2019年7月にアメリカでオープンしたAHA公式の Shop CPR で市販が開始されました。

しかし、ShopCPR は日本への発送をしておらず。日本からの送金も受け付けていなかったため、日本での購入は困難な状況が続いていました。

今回、試行錯誤の結果、入手するための別ルートが確立できたため、ようやく日本の PEARS®プロバイダーの皆様にもピンバッチをお渡しできるようになった次第です。

 

過去にPEARS®を受講下さった方は


過去にBLS横浜で PEARS®プロバイダーコースを受講下さった方にも有償でお分けすることは可能です。

なお、数量が限られるため、ピンバッジ頒布は【BLS横浜主催】講習を受講してくださった方に限定させていただきます。

また、ACLS/BLS/PALS/CPR の他のピンバッジとは入手ルートが異なるため、米国での販売価格は同じであって、日本での頒布価格は異なる点はご了承ください。

AHAピンバッジ販売の詳細は ホームページ をご覧ください。


AHA蘇生ガイドライン2019アップデートが公開されました

先日、アメリカ心臓協会の蘇生ガイドライン2019アップデートが発表されました。

国際コンセンサス2015以後、ILCORとAHAは5年毎のガイドライン刷新をやめて、データがまとまり次第、その都度、ガイドラインの小改定を繰り返す方針になっています。(日本蘇生協議会JRCガイドラインは従来どおり5年改定の道を選びました)

アメリカの蘇生ガイドラインですから、もちろん英文での発表ですが、その要点をまとめた「ハイライト」が18カ国語に翻訳されており、日本語も含まれています。

ぜひ、下記のAHAサイトからダウンロードして見てみてください。もちろん無料で登録等の手続きなく、誰でもダウンロードできます。

 

November 2019 Focused Updates
https://eccguidelines.heart.org/circulation/cpr-ecc-guidelines/

 

上記リンクをクリックして、中段あたりにある”Guidelines Highlights”から日本語(Japanese)を選んで、”View Selection”をクリックするとPDFが表示(もしくはダウンロード)できます。

AHA蘇生ガイドライン2019アップデート「ハイライト日本語版」のダウンロード

ダウンロードできる日本語版のハイライトは17ページ。

AHA蘇生ガイドライン2019アップデートのハイライト

 

AHA蘇生ガイドライン2019アップデートで何が変わった?

さて、気になるのは、なにがどう変わったのか? ですが、今回のトピックは次のようになっています。

Highlights of the 2019 Focused Updates include the following:

  • Dispatcher-assisted CPR (DA-CPR) for adults and pediatric patients
  • Potential role of cardiac arrest centers (CACs)
  • Use of advanced airways during CPR
  • Use of vasopressors during CPR
  • Extracorporeal CPR for adults
  • Use of advanced airways during pediatric resuscitation
  • Targeted temperature management
  • Administration of oxygen to initiate ventilation support for term, near-term and preterm newborns
  • Treatment of presyncope

 

通信指令員による口頭指導の有用性について、薬剤選択の根拠について、気管挿管のタイミングなど、これまでの方向性からは大きくは変わらず、これまで根拠が弱かったところが補強され、推奨に関する語調がはっきりしてきた、という程度のアップデートです。

ACLSやPALS、BLSプロバイダーコースの内容に直接関わる変更はなさそうです。

特に去年あたりから、アドレナリンの効果に疑問を投げかける論文が話題となり、アドレナリンの投与タイミングがもう少し遅くなるのではないかという意見もありましたが、現状のままいきそうです。

新しい点として興味深いのはファーストエイドに関して、失神というトピックが上がっています。

ハートセイバー・ファーストエイドコースでの指導内容にはおそらく変わりはないと思いますが、なかなか興味深いことが書かれているので、ぜひ、ハイライト日本語版を見てみてください。


AHA eCard ー 日本とアメリカのデザインの違い

2019年に入って、日本国内のAHAトレーニングセンターでも修了証(プロバイダーカード)を電子認証の eCard に切り替えるところが増えてきているようですね。

AHA eCardデザインの日米の違い

BLS横浜は米国TCの eCard を発行しています


BLS横浜で2018年10月以降、BLSプロバイダーコースとACLSプロバイダーコースを受講いただいた方には 米国USトレーニングセンターの eCard で資格発行しており、米国の最新型のプロバイダーカードですよ、とご案内していました。

これまではカードの表面にQRコードがついているカードを見たら、日本国内ITCではなく、米国USトレーニングセンターで受講した証拠みたいな側面もありましたが、今後はそうは言えない状況になりつつあります。

そこで今日は、アメリカ合衆国で発行された eCard と日本の国際トレーニングセンター(ITC)が発行した eCard の違い、見分け方をご紹介します。

裏面に印字された発行トレーニングセンター名と住所

プロバイダーカードでもeCardでも裏面には、発行トレーニングセンター名と住所が記載されています。トレーニングセンター名は英語表記なのでパット見では分かりづらいかも知れませんが、住所を見れば JAPAN なのか USA なのかは一目瞭然です。

日付表記の違い

米国のTCでは、日付は数字で月/日/年の順に印字されます。例えば写真のような 2/1/2019 は2月1日を意味します。これが日本のITC発行の場合は、1 Feb. 2019 という表記になります。

発行日と有効期限表記

なぜかはわかりませんが、発行日と有効期限を示す英語表現が日米で違っています。

米国 Issue Date / Recommended Renewwal Date(発行日/更新推奨日)
日本 Date Completed / Expiraion Date(完了日/失効日)

おそらく資格としての位置づけが日米で違うことに関係しているのでしょうか?

eCardコードの記載

米国の eCard にはないのですが、日本のITC eCard には、eCardコードが印刷されています。

eCard Code は、eCard に固有の番号で、このコードをインターネット上の確認サイトに入力すると、雇用者などが資格の有無や有効期限をチェックできるという番号です。

カード型ではなく、賞状タイプのeCardには、このコード印字されているのですが、なぜか米国ではカードには記載されていません。

色の違い

写真を見比べてもらうとわかると思いますが、ハートマークの色味が少しだけ違っています。この2つは同じプリンタで印刷しているので、はっきりと違いがわかりますが、実際のところは色で違いを見分けることは難しそうです。

QRコードの密度

これはパット見でもわかる違いですね。

QRコードを読み取ると、eCard の証明ページに入れますが、日米で使っているシステムが違いますので、そのせいではないかと思います。

資格としての違いはありませんが…

これまでは、日本のITC発行でも、US-TC発行でもプロバイダーカード自体はまったく同じもので、裏面の発行元表記くらいしか見分けるポイントはありませんでしたが、eCard になってからは、完全に区別されるようになったみたいです。

だからといって資格としての意味合いは、少なくとも日本では変わらないと思いますが、ちょっとした珍しさ感ということで、BLS横浜の公募講習では、今後も基本的に US eCard を発行していきます。


AHAプロバイダーカードは手作りする時代に 米国eCard事情

AHA-ACLSやBLSコースを受講したことの証、プロバイダーカードですが、米国ではすでに廃止されて電子認証の eCard に切り替わっています。

アメリカ国内トレーニングセンターの直轄で活動しているBLS横浜でも、今年の10月から eCar dに移行して、2ヶ月で約100枚の eCard を発行してきました。

eCard は電子資格ですので、インターネット上でその資格の有効性を確認・証明するものです。水戸黄門の印籠のごとく、スマートフォンに My eCard page を表示して提示するようなものなのですが、このスタイルは日本ではなじまないだろうなというのは目に見えています。

米国でのBLS/ACLSプロバイダー資格の意義と使われ方

そもそも米国ではBLSプロバイダーやACLSプロバイダー資格は、病院職員の就業条件として病院が管理するものです。全職員のBLS資格の有無と有効期限を把握、チェックしているのです。

有効期限は2年ですから、職員が数百人、千人といれば、毎日のように資格が失効する人がいて、それをカバーするために米国の病院では専属のAHAインストラクターがいて、職員の資格維持のために毎日講習を開催していたりするわけですが、、、

そんな米国事情を考えれば、電子認証に移行したわけも納得です。

紙媒体のカードのコピーの提出を求めて、その有効期限を書き出してリストアップして、という病院管理部の手間はたいへんなものになります。それを解消するために導入されたeCard、その真骨頂は12桁の eCard Code にあります。

eCard Code は受講者の持つ資格に固有の番号です。この番号をAHAの専用ウェブサイトに入力すると、その資格の有効性が1瞬で確認できるのです。もちろん、複数件の一括照会ができます。

ですから、実は電子認証は紙の代わりにパソコンやスマホの画面表示というよりは、この一括して資格の有効性を確認できるようになる、ということに意味があるのです。

そういった医療従事者の資格認証を第一義としたときに、紙のプロバイダーカードがいかに不合理なものであったかということがわかるかと思います。

日本では資格証明より、達成感?


一方、日本では、JCI認証を取る病院とか、循環器や麻酔科の専門医資格取得以外では、資格証明を求められることはないのが現状。

日本の受講者の大半は、自分自身のスキルアップのためだったり、勉強の目標として資格を取得するという意味合いが大きく、確実な資格証明というよりは、病院の職員証の裏に入れておけるような紙のプロバイダーカードを欲しているというのが現状だと思います。

だからこそ日本では、eCardはなじまない、と考えています。

日本国内でもeCard移行が決まっています


今は、両手で数える程度の日本で活動する米国トレーニングセンター所属(提携)のAHAインストラクターが、ほそぼそとeCardを発行しているだけで、メインストリームはITCが発行する紙媒体のプロバイダーカードです。

しかし、来年の1月以降、日本のITCでもeCardへの移行が始まっていきます。

さて、組織だって日本の国際トレーニングセンターがeCardに移行したとき、本当に電子認証だけで終わらせるのか、それともいまBLS横浜が行っているようなカード印刷サービスを行っていくのか、それが大いに気になるところです。

日本のユーザーの大半は、物理的に手にとることができるカード状の資格認証を求めるでしょう。

eCardは印刷可能 誰が印刷加工する?


eCardは、PDFデータとしてダウンロードして自分で印刷してカードを作ることは可能です。

A4用紙に印刷して、ハサミで切って二つ折りにすれば、いちおうカード状にはなりますが、コピー用紙に印刷するのではカードと呼べるほどの質感は得られません。厚手の光沢紙を使うか、ラミネート加工をするなどの工夫が必要です。

また家庭で一般的なインクジェットプリンターで印刷した場合、どうしても発色や印字精度という点では、満足のいく仕上がりにはなりにくいです。

そこでBLS横浜では、旧来のプロバイダーカードに劣らないクォリティで、印刷とラミネート加工をする無料サービスを提供することで、日本で先行してeCardに切り替えましたが、実際のところ、かなりの手間と時間を要しますので、大手ITCが同様のサービスを提供するとは考えられません。

日本国内のITCがeCardに移行し、カード印刷は受講者自身が自分で行うもの、ということが日本国内で周知されるようになった暁には、BLS横浜でも、印刷サービスは廃止ないしは完全有償サービスに切り替える予定でいます。

以上、AHAインストラクターでもあまり知られていない最新のeCard事情について書かせていただきました。



一般向け:AHA eCard(イーカード|eカード)印刷ラミネート加工の代行サービスを開始しました。

BLS横浜でAHAコースを受講した方以外であっても、ご希望があれば、eCardのプリント&パウチ加工を有償で承ります。詳細は下記ページをご参照ください。

AHA eCard(イーカード|eカード)印刷ラミネート加工の代行サービス

日本のAHAトレーニング組織の構造 ITCってなに?

受講者にとっては、非常にわかりにくい日本国内のアメリカ心臓協会AHA-ECCトレーニング組織の構造について解説します。

日本のAHA-BLS/ACLS/PALS/PEARSを開催するトレーニングセンター・トレーニングサイトの構造

AHA-BLSとか、AHAのACLSコースというように、アメリカ心臓協会 American Heart Association(略してAHA)講習は全部同じものというイメージがありますが、その運営はアメリカ心臓協会そのものが行っているのではなく、AHAと提携したAHAとは別の法人が運営しています。

AHAと提携した別法人、これがトレーニングセンター(Training Center)と呼ばれています。

日本においては、米国内と区別する意味で、国際トレーニングセンター(International Training Center: ITC)と言います。日本においては、現在9つのITCが認可され、存在しています。

日本国内でAHA講習をやっている活動拠点(トレーニングサイト)は、下記のいずれかのITCと提携して講習展開を行っているはずです。つまり、地域の○○トレーニングサイトの上には、○○ITCという母体組織があるということです。


  • 日本医療教授システム学会
  • 日本循環器学会
  • 福井県済生会病院
  • 日本BLS協会
  • 日本ACLS協会
  • 国際救命救急協会
  • 日本救急医療教育機構
  • 日本小児集中治療研究会
  • ACLS JAPAN

これらの名前を見て分かる通り、どの組織も法人としてはAHAとは別個の日本の国内法人です。

その既存の国内組織が、アメリカ心臓協会と提携して、ライセンスを受けることで、AHA-ITCという看板を出してアメリカ心臓協会公式講習を展開しているのです。

ですから、国際企業の日本支社があって、さらにその下に各営業所があって、、、、というような直轄の会社組織とは、根本的に違うという点を理解しておくことが重要です。

トレーニングセンターITCは、それぞれ別個の法人組織

日本国内のITCの間には、基本的には横のつながりはありません。

皆それぞれが米国本部との直轄であって、米国のRegional Facultyのような、ITC間を取り持つような構造にはなっていません。

ある程度のAHAグランドルールは決まっていますが、実際の細かい運営方法は各日本法人が独自に決めていますから、同じAHA講習であっても、多少の違いはでてきます。

例えば、AHAグランドルールで、受講料はトレーニングセンターやインストラクターが自由に決めるという点が規定されています。ですから、受講する場所によって受講料はバラバラです。しかし、これは市場原理として普通のことかもしれません。

さらには、AHA規定には書かれていない要件を独自に定めているケースもあり、代表的なもので言えば、ACLS受講にBLS資格が必須、というのもトレーニングセンター独自のローカルルールです。少なくとも、AHAグランドールではBLS資格が必要という決まりはありません。

同じAHA講習なのに、違うのはおかしい! と思われるかもしれませんが、講習の質として最低限のことは定められていますので、そこはご安心ください。

どこで受講するのか、受講者が選ぶ時代に

このように、良くも悪くも日本のAHA講習展開組織は、それぞれが特色を出しつつ、競合しています。

AHA本部の意図としては、各トレーニングセンターが、母体となっている組織の特性を活かしつつ、自由競争の中で切磋琢磨して、より良い質の高いトレーニングを提供していくように、ということなのだと思います。

日本でも都市部では、複数のトレーニングセンターが活動拠点を構えていますから、受講者は各拠点での受講条件や受講料、特徴を比較検討して、自分にあったところを選ぶことができる時代になっています。

地方では、トレーニングセンターが1つしかなく、選択肢がないということの方が多いかもしれませんが、活動拠点やサテライトの広がりによって、今後、新たな風が吹いていくこともあるでしょう。

実際に、昨今の状況を見ていると、トレーニングサイト(活動拠点)が、提携するITCを変更するサイト単位での移籍という現象が目立ってきています。

受講料や運営方針などは、ITC単位である程度決まりますので、より地域にあった活動がしやすい運営母体に鞍替えするというケースが増えてきています。

これにより、これまではその地域では特定ITCによって独占されていた市場が開放され、消費者としては選択肢が増え、さらには競争によって地域で提供されるトレーニングの質が上がっていくというメリットが生まれています。

BLS横浜の立ち位置

BLS横浜は、AHAトレーニングセンターとしては、下記の2つの法人と提携しています。

・日本医療教授システム学会(日本国内法人)・・・BLS/HS/ACLS/PALS/PEARS
・American Medical Reponse(アメリカ合衆国法人)・・・BLS/HS/ACLS

通常、日本国内では1つのトレーニングセンターとだけ提携するのが一般的なので、珍しいケースだと思います。

しかし、AHAインストラクターは、複数のトレーニングセンターと提携して、活動を切り分けていくことができる点が、AHAのグランドルールで決まっていますので、決して特殊なことではありません。

BLSとACLSは、日米どちらのプロバイダーカードでも発行可能


BLS横浜で開催する、BLSプロバイダーコースやACLSプロバイダーコース、ハートセイバーコースについては、日米どちらの法人に開催申請を行うかによって、カード発行元を選択できるのが、BLS横浜の強みです。

日本のITCとハワイのTC、どちらでカード発行しても資格としての価値は変わらないのですが、American Medical Reponse(AMR)に登録すると、米国内のトレーニングセンターなので、アメリカからプロバイダーカードが発行されることになります。

カードの裏面に、資格を発行したトレーニングセンターの名前と住所が印字されるのですが、これがハワイの住所になるので、ハワイで受講してきたと言ってもバレません。(笑)

住所の中にあるHIというのが、Hawaii州を示す米国の省略形です。

まあ、なんとなく珍しいでしょ? 

ということで、公募講習では、BLSとACLSはハワイ登録で行うことが多いです。

ただ、最近、米国では、紙のプロバイダーカードが廃止されて電子認証のeCardに変わってしまったので、受講者さんの希望に合わせた調整も行っています。

また、PALSとPEARS資格に関しては、日本医療教授システム学会JSISH-ITCとしか提携していませんので、これらのプロバイダーカードはJSISH-ITCから発行されます。

BLS横浜の活動地域: 日本国内全域と米国ハワイ州・グアム

トレーニングセンターによっては、内規としてインストラクターの国内活動地域に制限を設けているところもあるようですが、BLS横浜が提携している2つのトレーニングセンターは、そういった活動制限はありませんので、横浜に限らず、日本全国どこでもAHA公式講習を開催できます。

BLS横浜が、横浜の地域トレーニグサイトのように見えて、沖縄や鹿児島、熊本、福岡、香川、岡山、広島、姫路、名古屋、静岡、長野、福島、秋田、北海道などでも講習展開しているのはそのためです。

ACLSとBLSについては、American Medical Responseトレーニングセンター登録としては、米国のハワイ州とグアムでも講習開催許可を得ています。

日本国内でも地方開催をするときは、地元の既存組織以外であるために、地元の方からは不思議に感じられることもあるようですが、BLS横浜としては、ご依頼をいただければ、上記地域内であれば、どこでも出張講習に応じています。

そして地方開催の場合は、そのための交通費や会場費、地元で協力してくれる病院や団体などの兼ね合いで、受講料もその都度違っています。

時々、ご質問をいただくので、トレーニング組織の概要に加えて、ここで説明させていただきました。


AHAプロバイダーカードが廃止される?

アメリカ心臓協会の講習を受講し、合格すると発行されるプロバイダーカード。

これがなくなるという話題です。

実はこれは数年前から打ち出されていた方針で、米国ではすでにe-Cardというものに移行が始まっており、今年に入ってからはすべてのUSトレーニングセンターでe-Cardへの対応が義務付けられました。

▲ e-CardをLetterサイズに印字したバージョン

 

e-Cardとは何かというと、インターネットを使った電子上での資格認証制度です。

紙のカードだと紛失という問題がつきまとい、日本でも専門医申請シーズンになると、トレーニングセンターにカードの再発行依頼がかなりの数、舞い込みます。

こういったことを防ぐために、受講者はインターネット上のAHA専用サーバー内に自分の情報を登録し、そこに持っているAHAプロバイダー資格の情報が保管されるようにするのです。資格が有効期限内であれば、そのサーバーから、修了証がPDFファイルとしていつでも発行でき、それをスマートフォンの画面で提示することもできますし、プリンターで印字して、証明書として提出することも可能です。

そんな新しい資格証明システムの総称がAHAのe-Cardです。

 

▲ カードの形での印字も可能

 

このシステムのおもしろいところは、資格認証の有無と有効期限を確認できるのは、受講者本人だけではなく、病院の管理部門など、雇用者もAHAの専用サーバーにアクセスして従業員の資格をチェックできる点です。

米国の病院では、日本の医療従事者免許と同じような感じで、BLSやACLSプロバイダー資格の有無と有効期限情報を管理しています。

更新は2年毎ですから、何百人、何千人といる病院の職員の情報を更新し続けるのは、無視できないほどの煩雑さです。

そこで、このe-Cardシステムが考案されました。

従業員は事業所に対して、自分のe-Cardの固有番号(e-Card code)さえ伝えておけば、病院側はAHA専用ページから検索、確認ができますから、手間いらず、というわけです。

BLSやACLS、PALS、さらには非医療従事者であれば、CPR AEDやファーストエイドの資格取得と更新が業務上の責務となっている米国ならではの制度と言えるかと思います。

さて、日本においてですが、日本のITCに関しては、まだこの制度に移行しているところはないようです。

AHAの方針として、米国内においては紙のカードは廃止したいようですが、世界各国のITCについてはどうなるのかは未知数です。

日本においては、医療者にしても教職員や警備員などにしても、BLSやACLSなどの資格習得と更新義務は存在しません。ゆえに事業者が資格の更新を確認し続けるというタスクも存在しません。

つまり、日本ではe-Cardのメリットは、ほとんどない、というのが現状です。

受講者の立場からすると、カード紛失のリスクがなくなるというのはメリットかもしれませんが、何気にモノとしての修了カードを手にする喜びとか達成感というのが、大きいんじゃないかと思います。

それがなくなって、自分のパソコンから印刷して自分でパウチしてね、というのでは、受講のモチベーションに大きな影響を与えるのではないかと思います。(それは本来の意味からするとおかしな話ですけど)

BLS横浜は、日本医療教授システム学会AHA国際トレーニングセンターの活動拠点であると同時に、米国のナショナルトレーニングセンター American Medical Response(AMR-TC) の活動拠点でもあります。

USトレーニングセンター所轄としては、すでにe-Cardには対応しているのですが、上記のような理由からe-Cardではなく、紙媒体のプロバイダーカードを今も発行しています。

米国では紙のプロバイダーカードの発売がやがては中止されるものと聞いていますが、可能なかぎり、紙媒体のプロバイダーカード発行で対応していくつもりでいます。


AHAインストラクターを目指す前に

アメリカ心臓協会(AHA)のインストラクターになりたい!

そんな相談をよく受けます。

BLS横浜の講習を受講した上でそう考えてくださる方もいれば、ネット検索等でホームページに行き着いて、メールをくださる方もいます。

BLS横浜では、インストラクターになりたいという希望があれば、まずはBLS横浜の講習に見学等にいらして下さいとご案内しています。

そして、BLS横浜での講習のスタイルを知って頂き、その上で、個別にお話をさせていただき、必要があれば個別にインストラクターコースを企画、参加いただくようにしています。(BLS横浜では、必要な方がいれば、その都度企画するオンデマンドの個別講習に近い形でインストラクターコースを提供しています)

AHA Instructor is Why.

インストラクターコース受講希望者に個別面談で、必ず尋ねるのは、

 

AHAインストラクターになってなにをしたいか?

 

です。

このビジョンが、

  • 本当にAHAインストラクターになることで実現できるのか?
  • そして、その具体的な可能性はどうか?

という点を、一緒に検討します。何事にもメリット/デメリットがあります、相応の妥当性があり、双方の合意が得られれば、インストラクターコースにご案内しています。

しかし、そこまでたどり着くのはかなり稀な話で、多くの場合は、「AHAインストラクターになる必要はない」という結論で、白紙に戻るケースが多いです。

その理由は、インストラクター志望者の、AHAインストラクターに対する理解や認識が不十分であり、実像を理解していないというのがほとんどです。

まず、ありがちな誤解は、AHAインストラクター資格は、ボランティア講習をするための資格ではない、という点です。

AHAインストラクターはプロの資格

AHAインストラクターは、米国労務省の職業安全衛生局OSHAの公認資格を発行する権限を持った救命法指導のプロフェッショナルです。

職業上の責務を負ったプロの職業人に対して、救命スキルを指導し、その技術認証を与え、資格証を発行するプロフェッショナルがAHAインストラクターです。

ご存知のとおり、アメリカ心臓協会講習のほとんどは有償です。それも決して安い金額ではありません。

このように対価を頂いてプロとして活動する職業資格とも言えます。

ですから、公務員のような副業・兼業が認められない立場の方に、AHAインストラクターは向きません。

そして、受講対象は対価を払って資格認証を受ける必要性がある人ですから、一般市民向けではありません。

一般市民向けの普及啓蒙活動を行うだけでしたら、AHAインストラクター資格は不要です。

AHAではファミリーフレンズCPRというプログラムがありますが、これを開催するだけなら、インストラクター資格は不要で、DVDを買えば誰でも開催可能です。

日本国内のAHA-ECCプログラム展開を理解する

もう一点の落とし穴は、日本国内のAHA講習を展開しているのは、AHA本部ではなく、国際トレーニングセンター(ITC)と呼ばれる活動単位であるという点です。

アメリカ心臓協会の講習は、日本国内ではAHA本部直轄での運営はされていません。

ある意味、フランチャイズのようなもので、日本国内の既存団体(NPO法人、一般社団法人、任意団体、株式会社、医療法人等)が米国AHAと提携して、講習実務を展開しています。

運営母体はAHAというよりは、あくまでも日本国内のそれぞれの法人組織なのです。

ですから、それぞれの活動母体(トレーニングセンター)によって運営方針は違います。

受講料や受講資格(ACLS受講にBLS資格が必要か不要か、など)が異なるのはそのためです。

当然、インストラクターになるための条件や、インストラクターになった後の活動範囲や権限も異なります。

インストラクターになってどんな活動展開をしたいのか?

それによって、インストラクターとして提携する活動母体(トレーニングセンター)を吟味し、選ぶことが重要です。

AHAインストラクターになる前に十分なリサーチを

AHAインストラクターを目指す方には下記の点を十分に調べましょう。

1.日本国内にはいくつの活動母体(トレーニングセンター)があるか?
2.それぞれのトレーニングセンターの特色は?
3.トレーニングセンターごとのインストラクターになるための条件や受講料の違い

上記の点を把握した上で、

1.自分がAHAインストラクターになりたいと考えたのはなぜか?
2.インストラクターになってなにをしたいのか?
3.AHAインストラクターになることでそれを実現できるのか?
4.自分の目的にあったトレーニングセンターはどこか?

という点と合わせて熟考し、事前に各トレーニングセンターや活動拠点に問い合わせをしたり、見学に行ったりして、十分な準備をして臨むことを強くおすすめします。

経費と時間をかけてAHAインストラクター資格を取得しても、2年後の資格更新を迎えずにフェードアウトしていく人が少なくないのが現状です。

だからこそ、BLS横浜では、安易にインストラクターになることを勧めませんし、希望者がいたとしても、十分なコンサルタントをした上で、受け入れを決定しています。

入り口に立つ前の十分なリサーチと、自分自身の目的・目標の吟味が重要です。


BLSやACLS-標準化コースの意義についての考察

標準化コースはあくまでも「標準化」コースなのです。
 
細かいところは抜きにして幹だけを教えるもの。
 
そうしなければ教えることが多岐にわたり、受講者一人ひとりの違う環境にも対応させるのは事実上不可能。だから標準化して理想的な環境下での原則を教えるのです。
 
ですから、それだけでは現場では使えないのは、ある意味当然の話。
 
「ACLS取ってきたのに実際の急変ではなにも出来なかった」
 
それは、ACLSプロバイダーコースが標準化コースだということを理解していなかった証拠です。
 
標準化コースでは、幹だけで枝を教えることはできない。しかし現場でのパフォーマンスには枝も必要なのです。
 
その枝はどこで学べるかー? それは現場でしかあり得ません。実際の職場環境の中でどうパフォーマンスを発揮するかは現場でのシミュレーション訓練によるものなのです。
 


米軍基地内のAHAハートセイバーAED講習

在日アメリカ軍基地内でのハートセイバーAED講習の手伝いに行ってきました。

在日アメリカ空軍横田基地内レスキュー隊の装備品AED

米軍基地内は完全なアメリカ。

ショッピングモールや映画館、大学もあれば、住宅区域もあります。中には電気屋さんもいれば水道屋さんも。

米空軍横田基地では、技術系作業員には全員CPR/AEDステイタスの取得と、1年毎の再受講が義務付けられています。

そこでアメリカ心臓協会AHAのハートセイバー Heatsaver CPR AEDコース。

基地の中にはAHA BLS Instructorがちゃんといて、定期的に講習会を開催、全員の資格維持に努めている、というわけです。

米空軍横田基地内でのAHAハートセイバーCPR AED講習    米空軍横田基地消防署内AHAハートセイバーAED講習

今回手伝いに行ったときは、電気技師さんたち10名のリニューアル。

皆さん、業務時間の中で来ていますから、それぞれの作業服姿。頭にタオルを巻いている人も!

日本のAHA講習ではあまり見ない雰囲気です。(笑)

皆さん、1年前にも受講していますから手技はばっちり。慣れたものです。

今回は日本人作業員だけを集めた講習だったのですが、使うコースDVDは英語版、AEDも英語仕様。皆さん、基地の中で使うことを想定しているわけですから、当然といえば当然ですが、新鮮でした。

日ごろ、BLS横浜でも日本語化されていないAHAコースを英語のまま開催することがあります。いつも受講者さんに「英語でゴメンナサイ!」とひどく恐縮した気持ちでやっているので、米軍基地の中では、日本人相手でもむしろ英語版を使うというのが不思議な感覚でした。

 
 

この講習の主催は、基地内の消防署勤務の消防士が業務として開催し、受講する人たちも仕事の一環として受講に来ています。

ですから当然受講料というものは受講者には発生していません。

仕事上必要な研修だからです。すべて職場持ち。教えるインストラクターもボランティアなどではなく、仕事として教えているのです。

これが米国本来のAHAコースの在り方です。

米軍基地の中には病院もあって、医師も看護師もいます。そういった人たちにはBLSヘルスケアプロバイダーコースを受講することになっています。軍人も基本的にヘルスケアプロバイダーコースだそうです。

迷彩服の人たちばかりのAHA-BLSコース。日本人の私たちには不思議な光景かもしれません。

このように米軍基地内でのAHAコースというのは完全に職業人のためのプログラムとなっています。

 
 

基地内に暮らす軍人の家族や子どもたち。そういった人たち向けのコミュニティコースとしてファミリー&フレンズコースをやっているのかなと思いきや、横田基地内では、American Red Cross(米国赤十字)が、普及プログラムを担当しているそうです。

プロ向けのAHAと市民向けの赤十字。

他の基地でも同じかどうかはわからないと言っていましたが、興味深い棲み分けです。

 
 

米軍基地内にAHA BLSインストラクターがいると書きましたが、厳密に言うとちょっと違います。

基地内の組織はMitary Training Network(MTN)といって、いわゆるAHA ECCプログラムとは独立した別組織になっています。教えるコンテンツやプロバイダーカードはAHAとまったく同じですが、インストラクター資格は基地内でしか有効でないという制約つき。

基本的に米軍人と米軍施設従業員に対してしかプロバイダーカードを発行できないことになっています。

インストラクターカードは私たちが持っているのと同じですが、ファカルティカードに関しては独自デザインで、AHA の他、ミリタリーネットワークのロゴも入った特別仕様。

しかもTraing Center Faculty ではなく、Training Site Faculty という名称。このあたりを見ると、ちょっと違うんだなとわかります。

Roster とかの書類も独自のロゴ入りでした。

日本人でも米軍基地内で MTN インストラクターとして活動している人は少なからずいて、せっかくAHAインストラクターとしてのキャリアがあるのに、基地以外で活動できない点、非常に残念に思う方が少なくないようです。

不思議とBLS横浜には、以前から消防士(EMT)さんを中心に米軍基地内で働く人が集まるようで、必要であれば、日本国内でも活動できるような手続きの手伝いを行なってきました。

そんなこともあって、最近、にわかに日本にいながら、本場アメリカの空気が流れる感じになってきています。

今日の横浜で開催したファミリー&フレンズCPR講習でも、横田基地からアメリカ人と日本人、二人の基地内インストラクターが飛び入り参加。

米国人女性インストラクターさん、日本語がわからないまでも、いても立ってもいられなかったのか、受講者さんに積極的に介入。ちゃっかり手伝ってもらっちゃいました。

もともとBLS横浜はハワイのトレーニングセンター所属のインストラクターが中心となって活動している拠点ですが、また別の意味でアメリカが近くなってきました。