いま、とある企業とコラボして、地域で心肺蘇生講習を展開する企画が持ち上がっています。
今日は、その打ち合わせを兼ねて企業担当者の方にCPR+AED講習を受講していただきました。
「いざそんな場面になっても本当にAEDを使っていいのか判断できないかもしれない」
受講前にはそうおっしゃっていた担当者の方でしたが、講習終了後には、
「いざとなったら、できます」
とさわやかに即答。
「やっぱり、これは必要ですね。それに1ヶ月に一回くらい練習できるようにしたい」とも。
大成功です。
心肺蘇生法とAEDに関しては、いろいろな誤解や間違った情報などが溢れていて、必要以上に難しく考えておられたようだったので、ガイドライン2005に基づいてシンプル化されたCPR+AEDの本質をお伝えしたつもりです。
それで知識もすっきりと整理されて「できる」という自信につながっていったのだと思います。
心肺蘇生法やAED操作は、それ自体は決して難しいものではありません。
「こういう場合はどうしたらいいの?」
考えれば考えるほどそんな疑問がいろいろ沸いてきますが、判断を求めているのはたった2つだけ。
1.肩を叩いて声をかけたときに反応があるか
2.いつも通りの呼吸をしているかどうか?(見て、聞いて、感じて)
反応がない(意識がない)ときは、原因がなんであってもすることは同じ、119番とAED手配です。ここで心臓が原因か脳卒中なのか、事故なのかなどを考える必要はありません。
10秒かけても呼吸をきちんとしているかよくわからない場合は、人工呼吸開始、もしくは胸骨圧迫心臓マッサージを開始。ある/ないを判断するのではなく、10秒で「正常な呼吸」と確信できなければ心肺蘇生法のステップ開始します。
「よくわからなければとりあえず胸を押しはじめる」
これでもかまいません。
アメリカではハンズ・オンリーCPRといって、下記のような極限までシンプル化された心肺蘇生法がテレビCMなどで盛んにアピールされています。
ですから難しいことは何もないんです。
大切なのは、「これならできそう」と感じてもらえること、です。
今回、セミナー担当者の方たちが感じたのと同じ手応えを、広く地域の方たちに感じてもらえるような講習を展開していければと思っています。