ガイドライン2010&ウィルダネス・ファーストエイド勉強会

11月21日(日)に横浜駅近くのかながわ県民センターで、

『2010心肺蘇生ガイドライン & ウィルダネス・ファーストエイド勉強会』

を企画中です。

午前中に心肺蘇生法AHAガイドライン2010の変更点を中心とした勉強会。

午後から野外救急法、ウィルダネス・ファーストエイドの勉強会を行うつもりです。

1.AHA-2010蘇生ガイドラインの変更点

心肺蘇生法はILCORという国際会議を経て、国際的な合意事項(コンセンサス:CoSTR)が作られ、それに基づいて各国・各団体がガイドラインを作成します。

2000年に次いで5年ぶりに改定となる今年は10月18日に、国際コンセンサス2010が発表になり、それと同時にアメリカ心臓協会AHAとヨーロッパ蘇生協議会(ERC)が、それぞれのガイドラインを発表することになっています。

今回は日本もILCOR会議に参加していますので、アメリカ、ヨーロッパと同様、日本独自のガイドラインの策定作業が現在進行中と聞いています。

公式な声明が出ていたかは不詳ですが、今年は10月18日に日本版ガイドラインも同時発表になるという話も聞いています。

日本語版が同時発表になれば、前回のように英語文献とにらめっこをしなくても、自然なニュースとして皆さんのもとにもその内容が入るはずです。きっと新聞でもアウトラインは報道されるでしょうし、各医学雑誌が特集を組むはずです。

11月21日(日)の勉強会の段階では、ガイドライン2010情報もだいぶこなれてきているはずです。そこで新しいことをお伝えするというよりは、それを受けての今後の展開について皆さんと情報交換する場となればと思います。

この勉強会のBLS横浜ならではのセールスポイントは実は別にあります。

国際コンセンサス CoSTR とAHAガイドラインの発表は10月18日ですが、アメリカ心臓協会AHAのBLSやACLSなどのプログラム展開については一般向けには11月12日に公表になります。

これはアメリカのシカゴで全AHAインストラクターを対象に開かれるアップデートで、今後のAHAとしてのコース展開の具体的な内容が明らかになります。

今回、このアップデートに参加する予定でいますので、その内容をいち早くお伝えするというのが11月21日(日)の勉強会の最大の目玉となります。

2.ウィルダネス・ファーストエイド

ウィルダネス・ファーストエイド Wilderness First Aid はアメリカ合衆国やカナダで発展した野外救急法のことです。

アウトドアレジャーが盛んで、国土に医療僻地を多く抱えるアメリカでは、すぐには医療機関にかかることができない場合に必要とされる高度な応急処置講習としてウィルダネス・ファーストエイドが確立しています。

日本の救急法では、「『診断』は医師がするもので素人が下手に判断して処置をしてはいけない」ときつく教えられます。

しかし、たとえば山岳地域など救助まで数日かかるような場所では、何もせずに救助を待つだけでは手遅れという場合が少なくありません。

そこでウィルダネス・ファーストエイドでは、道具を使わずに自分の五感だけを使って、傷病者を評価し、体の中で何が起っているかを判断し、対処する技術を身につけます。大げさにいうなら、簡単な診断法、アセスメント技術を学びます。

このウィルダネス・ファーストエイドの基本となるアセスメント技法は、野外ではなく日ごろの街中での救急法でも有用ですし、たとえば看護師にとっても医療現場以外での急変対応に役立つものです。

そんな傷病者アセスメントについて、午後いっぱいを通してシミュレーショントレーニングも含めて勉強会を行う予定です。

参加申し込みは後日、メーリングリストならびにウェブを通して行う予定です。

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