打撲、骨折、脱臼、捻挫に対するファーストエイドの基本は、RICE。
Rest(安静)
Immobilize(固定)
Cold(冷却)
Elevation(挙上)
です。
腫れてくるので冷やすことで血管を収縮させて内出血を抑えます。挙上というのも同じで、高くすると血の巡りが減りますので、内出血を抑えることができます。
患部を上げるとズキズキする感じが和らぎます。そんな経験をした人も多いんじゃないでしょうか。
骨折にせよ捻挫にせよ、患部が揺れ動くと痛いので固定。そして安静に。
このRICEの解釈が少し変わったことに気付いた方はお目が高い!(以前も取り上げたことがありますが、、、)
Compression(圧迫)がなくなったんです。
救急隊員や医療従事者の皆さん、打撲、骨折、脱臼、捻挫への処置として圧迫ってしてますか?
むしろ締め付け過ぎに注意するのではないでしょうか? 固定のために包帯を巻く場合でも、患部は腫れてきますから、だんだんきつくなってきます。きつくなると血の巡りが悪くなって、先が冷たくなったりしびれてきたり、、、
ということで、四肢のケガの時は、怪我した直後と処置した後は継続的に観察を行なうことが大切です。
そのときのアセスメントのポイントとしてCSMを覚えておくといいと思います。Circulation(循環)、Sensation(感覚)、Motion(動き)です。
四肢のケガの場合、それが原因で死ぬことはあまりありませんが、例えば骨折の場合、骨がずれて神経や血管を傷害したり圧迫して、その先の知覚が失われたり血の巡りが滞ることが問題。
そこで怪我した部位から先の血液循環があるかチェックします。具体的には脈を取ったり、触って温度を確かめたり、指で押して血色の戻りをみたり。
感覚というのはわかりますね? あと自分で動かせるかどうか。
このCSMのチェックは、四肢のケガの直後だけではなく、包帯を巻いた後、それがきつすぎて問題を起こしていないかのチェックにも重要です。特に腫れてくるとどんどんきつくなってきますので、こまめなCSMチェックが必要。