小児急変対応 PEARS®プロバイダーコース が刷新され、新しいG2015日本語DVDを使った講習もだいぶ浸透してきました。
DVDが英語から日本語吹き替え版になってわかりやすくなったのですが、英語だとあんなにゆっくりなのが日本語に置き換えるとひどく早口だったりして、なかなか難しいですね。
PEARS®コースの中身自体は、人が生きるしくみの根源な話なので、蘇生ガイドラインが変わっても大きく変わったことはないのですが、新コースになって、使われる症例映像が変わりましたし、説明の流れも変更されました。
また、筆記試験で問われるポイントが変わったり、受講しての印象はやや違ってきているかもしれません。
全体的な傾向としては、呼吸のトラブルから心拍数が落ちていって命を落とす小児に多い呼吸原性心停止のしくみをきっちり理解することが求められる点、また治療介入で使う薬剤の話も以前よりは求められるように思います。
映像でのケース症例は、前回のG2010英語版に比べると減ってしまっているのが残念です。
オプションとして、窒息解除や心原性ショックの話が入ってきた反面、なぜか呼吸調整機能障害については、非常に浅くなってしまいました。
呼吸調整機能障害は、ケースディスカッションでは省略されて、ちょっとした解説だけであっさり終わってしまうので、事前学習でしっかり勉強しておきたいところです。
また、これまでのPEARS®では、血圧や酸素飽和度など、モニター上の数値情報をあてにしすぎるなと言う点がかなり強調されていたのですが、今回のG2015版では弱くなってしまったのが残念です。
酸素飽和度の理解については、以前のブログ記事でも解説しているので、これからPEARS®を学ばれる方は、ぜひ目を通してみてください。
パルスオキシメーターは、いざというときは、あてにならない
https://blog.bls.yokohama/archives/4189.html