今日は病院からの依頼でBLSプロバイダーコースを開催しています。
10分間のチーム蘇生では、いつもマネキンの服を3重くらいに着せて、いちばん内側は前開きにできないTシャツにしています。
いつもだと、皆さんは、なんとかシャツの裾をたくし上げてAEDパッドを貼ることが多いのですが、今日は、とまどっているのAED担当を見た胸骨圧迫役の方が「ハサミを探して!」と建設的な介入。AEDのケースの中にあったハサミを見つけて、サクッと服をカット。
襟元から少し切れ目を入れた後は、手で引き裂くという時短ワザ、すばらしかったです。
実際の現場を想定した練習、大切ですね。
胸骨圧迫中断の時間を短くし、CCF(胸骨圧迫比)を上げようと思ったら、着衣の人に対して服をはだけるか、ハサミで切るかの判断をさせて、実際にやってもらうトレーニングをしておかないと、実際の現場でハサミで服を切るという発想、ふつうの人にはありませんし、無理です。
今日のケースでは、ハサミを使うという判断はたいへんすばらしかったのですが、服の正中を切ったため圧迫の中断が生じてしまいました。
胸骨圧迫を続けながら、服を着るならどこにハサミをいれたらいいか?
この部分は、シミュレーション後のデブリーフィングで皆さんで考えていただきました。
こういう体験をすると、忘れませんし、次回は実際に「できる」可能性も高まります。