履修主義と習得主義の違いーAHA講習は習得主義です。

ちゃんとしたACLSコースは2日

1日コースはインチキ

 

というような意見をインターネット上で拝見しました。

BLS横浜では1日コースが基本なので、苦笑してしまいました。

1日とか2日とか、日数にこだわるのは極めて日本的だなと感じます。

端的にいうと、履修主義なのか、習得主義なのか、という違いなのでしょう。

日本社会は基本的に履修主義で動いています。

小学校・中学校では飛び級がありませんし、総務省消防庁の普通救命講習は3時間、応急手当普及員講習は24時間と、規定された時間をこなすことが絶対条件となります。

一方、習得主義は、ゴールに達することが目的なので、時間には拘泥しません。米国の飛び級というのはそういうことです。要はできればいいのです。

アメリカ心臓協会AHAの講習は、とうぜん後者、習得主義に立脚しています。

ですから、ACLSが1日で終わるなんてインチキだとか言われると、実に日本的な発想だなと思う次第です。

このあたりの教育背景は、教授システム学を勉強していただくとわかると思いますが、究極に言えば、「できる」人であれば、講習カリキュラムを受ける必要もなく、試験に合格すれば、資格を発行できる、というのがAHAの基本的な教育の考え方です。

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