PEARS®/PALS、さらには”患者急変対応コースfor Nurses”などでお馴染みの第一印象による迅速評価。
そこで見るのは、生命維持に関わる人間の基本機能3つです。
・呼吸
・循環
・神経系(意識・脊髄)
この最後の神経系(意識)の評価の仕方は、ガイドライン2005から2010の改訂で若干変更されました。
ぱっと見で意識状態を判断するのに、どんな点に着目したらいいのか?
G2005のPEARS®/PALS では TICLS という5つの視点が示されていましたが、G2010 ではなくなってしまいました。
TICLS が細かすぎるということのようですが、ただ意識状態を見ろ、というだけでは漠然としすぎているという意見もあります。
特に会話が成立しない乳幼児の場合は、依然、TICLS の視点を知っていることは重要だと思います。
そのせいか、日本版小児救急の大書「PALSスタディガイド」(http://amzn.to/1kKNwcZ)では、G2010版を謳いながらも TICLS を残しています。
G2010的なざっくりとした視点でいうなら、見た目で意識状態に異常があれば、直感的にわかるでしょ? ということなのかもしれません。
特にある程度の年齢のいった幼児以上、特に大人であれば、普段は「よそ行き顔」をしているものです。それが目がうつろだったり、口を無防備に開いていたりと「油断した顔つき」の場合はなんとなく、ヘンだと気づくものです。
まずはこの直感的な判断こそが重要であり、おやっと思った時に TICLS を思い出す余裕があれば、より判断に自信を持てる、と考えるといいのではないかと思います。