保育園で園児がアナフィラキシーショックを起こしました。その子はエピペン(アドレナリン自己注射器)を携帯しています。
今、救急車が到着し、現場には保育士と救急救命士がいますが、まだエピペン注射をしていません。
さて、そんな状況では誰がエピペン注射をすべきでしょうか?
救急救命士?
それとも保育士?

恐らく保育士は救急救命士が注射をしてくれると期待していることでしょう。
しかし、実は救急救命士は保育士が注射をするもの、と考えているかもしれません。
エピペン注射をする場合の優先順位。
実は、
本人 → 家族 → 保育所職員(学校教職員) → 救急救命士
という順番が妥当と考えられます。
保育士からすると、救急救命士は医療の専門家だから、注射は専門家に任せるべきと考えますが、救命士の視点からすると、患児からみて救命士は赤の他人でいちばん遠い存在。
保育士は親の代わりとして、どういう症状のときどんなタイミングで注射をするか、親から信託を受けた立場なわけですから、保育士や学校教職員の方が優先度が上といえます。
現場に到着したばかりの救急救命士からしたら、そのエピペンが本当にその子のモノなのかも確認しようがないわけで、あまりに情報が無さすぎ。そんなところで保育士に言われるままに注射という医行為を責任ある立場で行うのは怖いと感じることもあるでしょう。
現場の保育士さん、学校教職員は救命士に頼りがちですが、救命士からは「あなたが打ってください」と言われる可能性があります。
ぜひ、エピペン代行注射を行う可能性のある立ち場の方は、そんなことも考えてみてください。