今日は、世界最高峰とも言われる心肺蘇生法教育を世界中で展開しているAmerican Heart Association(アメリカ心臓協会:AHA)のインストラクター教育コースを開催してきました。
その名も、コア・インストラクター (Core Instructor) コース。
インストラクターとして教える際の中核(コア)となる基本原理を学ぶコースで、内容を一言で言うなら成人学習基礎コースといったらいいでしょうか?
実は私たちが知っている「教育」の原型は、小学校にあり、実はこれは児童教育。
子どもに物事を教えるための手法です。
分別のある大人に物事を教える際に、この児童教育の手法を使うのは実は無理があるということは日本ではあまり知られていません。
大人には大人の学習形態があるのです。
子どもは訳もわからず無我夢中で暗記をしたり勉強に励むことができます。
しかし大人は、なぜそれを学ぶのか、それを学ぶとどんなメリットがあるのか、といった動機付けがない限り学習は進みません。
大人の特性を踏まえた適切な学習・教育方法とは?
そんな理論がアメリカにはあります。
大人による大人のための教育、学習支援を行うための方法を学ぶのがコアインストラクターコースです。
いちおうAHAのインストラクターになるためには絶対に履修しなければならないカリキュラムですが、教育の基本原理を学ぶコースですから、何にでも応用が利きます。
今回も実際に、AHAのインストラクターを目指しているわけではなく、自動車教習所での「教え方」の参考にしたいといって受講くださった方もいました。
人に物を教えるすべての人に知ってほしい内容。
受講した人はみんな口を揃えて言います。
BLS-AED.net横浜では、これまでAHA-BLSインストラクターを目指す人を対象に何度か開催してきました。
しかし、今回の思ったのは、「成人学習基礎コース」という名目で、もっともっとオープンな感じで、積極的に開催してもいいのかなという点。
公募でAHAコアインストラクターコースを開催している場所は、おそらく日本には3箇所くらいしかありません。
ただでさえ、他のAHAトレーニングサイト(活動拠点)の何倍ものレパートリーが広い講習を展開しているBLS-AED.net横浜ですから、なかなか時間を取るのも難しいのが現状ですが、皆さまからのリクエスト次第では今後の展開を考えていきたいと思います。