ウィルダネス・ファーストエイド講習 in 鎌倉

この連休中、鎌倉の山に出向いて、ウィルダネス・ファーストエイド(野外救急法)の講習会を展開してきました。
 

ウィルダネスファーストエイド講習風景:頚椎保護と全身の触診(DOTS)

 
日本でもあちこちで開催されている普通の救急法は、都市生活を想定したもの。
 
それを救急車やおいそれとは入れないアウトドア・フィールドで適応するには無理があります。
 
そこで野外向けには野外に特化した救急法を、ということでアメリカで開発されたのが Wilderness First Aid です。
 
私たちがインストラクター教育を受けたアメリカ赤十字(ARC)の Wilderness & Remote First Aidコースは、本来は1泊2日。テントや食料を背負って、実際の山道を歩きながら、キャンプをしながら講習が展開されます。
 
今回は、そのダイジェスト版ということで1日、鎌倉のフィールドで汗と落ち葉にまみれ、そして虫さんたちと戯れてきました。
 

ウィルダネスファーストエイド講習風景:救助シミュレーション・トレーニング

 
シミュレーション・ベースで展開されるウィルダネス・ファーストエイドは実践的。講義めいたことはあまりせず、まず、動いてもらいます。
 
受講者の人たちが日頃持っているファーストエイドキットを持ってきてもらって、日頃持っている知識を総動員して救助に当たります。仲間で相談し考えながらの救助訓練。必要時、インストラクターがアドバイスをし、必要なとき必要な情報を提供。
 
こうして、本を読むだけではなかなか身につかない知識をしっかり頭と体に焼き付けます。
 

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ウィルダネス・ファーストエイドの特徴は、どんなケガか、なんの病気かがわからないところからのアプローチを体系的に学ぶところにあります。
 
つまり倒れている人、具合の悪そうな人を見たときに、何を観察して、何を尋ねるか、そしてどう対応していくか? ケアの優先順位は? どの程度の緊急度? そういったことを判断し行動できるようにトレーニングしていきます。
 
これが日本の救急法とアメリカのウィルダネス・ファーストエイドが一線を画する決定的なポイントです。
 
医療従事者向け講習ですと、小児のPALS、外傷のJPTEC、内科系疾患のAMLSなどで学ぶ評価・アセスメントが盛り込まれている、のです。
 
しかも、その範囲は外傷も内科系疾患も含んでいますから、もしかするとウィルダネス・ファーストエイドが一番幅広い傷病者に対応できるアプローチを学べるかもしれません。
 
 
今回の6名の受講者さんたちは、慣れないシミュレーションで最初は戸惑いは隠せませんでした。しかし、最後は山岳救助隊かと惑うばかりのテキパキした動き、自信をもった傷病者対応ができるようになりました。
 
CPRと違って、ファーストエイドには確かな答え、方法の正解はありません。
 
だからこそ、敷居が高く難しいのですが、まずは傷病者評価の手順を身につけ、さらに知識を増やし、引き出しを増やしていけばいくほど、判断材料が増え、より自信を持った対応ができるようになります。
 
そんな入り口として、たった1日ではありましたが、大きな実りがあったのではないでしょうか?
 
日本ではまだまだ限られた場所でしか開催されていない実戦的な野外救急法を、横浜・湘南から発信していきたいと思います。
 
 
 

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