BLS横浜の講習はてきとーです。

BLS横浜のBLS講習を体験されたから、「適当さ」が良かったとコメントを頂くことがよくあります。
 
熱心に蘇生法を学んでいる方から言われることが多いように思います。
 
確かに適当です。
 
「反応確認のとき、両手で肩を叩くのと、額に手をあてて片手で肩を叩くの、どっちがいいんですか?」
 
消防系の講習でがっちり身につけてきた人からはよく質問されます。
 
私達の答えは「どちらでも、やり慣れた方でどうぞ」。
 
「胸骨圧迫の手の組み方はどっちがいいんですか?」
「自分にとってやりやすいやり方でいいと思いますよ」
 
こんな具合に、CPRにきっちりした型を求めることはしません。
 
なぜなら、「型」や、やり方に医学的根拠がないからです。
 
BLS横浜の講習、というより、BLS横浜のベースとなっているAHA(アメリカ心臓協会)の講習がそうなのですが、医学的根拠(エビデンス)があることにはとことんこだわりますが、エビデンスがないことにはうるさくありません。
 
いちおうAHA流の「型」はDVD教材のデモ映像で示されていますが、別にそれじゃなくちゃいけないというわけではなく、実技試験で問われているのは、医学的根拠がはっきりしている「質の高い蘇生」を行えているかということだけです。
 
肘が曲がって、見るからにナヨナヨした(?)胸骨圧迫でも、それが胸骨の下半分を少なくとも5センチ押せていて、ペースが100回/分を下回らず、しっかりリコイルができていれば、どんなに見た目がひどかったとしても、堂々の合格です。
 
意外に思われるかもしれませんが、G2010の時代の今でも、呼吸確認に「見て聞いて感じて」をやったとしても、反応確認、呼吸確認、「誰か来て!」までを10秒以内にやっていれば、実技試験は合格です。
 
新しい呼吸確認法に医学的な確固たる根拠があるわけではないからです。(現にBLSヘルスケアプロバイダーマニュアルでも呼吸確認法をどうしたらいいかは明記されていません)
 
とかくきっちりと型にはめようとして、遊びがないような印象で教えられることが多い心肺蘇生法。だからこそ、エビデンスベースドで、根拠がないことには鷹揚さを持つ、というスタイルが「適当」「緩い」と感じられるのかもしれません。
 
 

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