BLSの新トピック-オピオイドとナロキソン

昨日開催したBLSプロバイダーコース(G2015英語版)で受講者の皆さんの反応が大きかった部分にオピオイド過量によるナロキソン注射の話がありました。

これはガイドライン2015から登場した新しいBLSのトピックのひとつです。

オピオイドとは、一言で言えば麻薬の総称です。フェンタニル、オキシコドン、ハイドロコドンなどの鎮痛目的の医療麻薬、またヘロインのような違法薬物を過量に摂取した場合、意識障害を起こし、呼吸が停まります。

そんな状態で発見されたときは、BLSプロバイダーのプロトコルでは5−6秒(成人)に1回の補助呼吸を行うことになっていましたが、G2015からはそれに加えてオピオイド拮抗薬(簡単にいうと解毒剤)であるナロキソンの注射や経鼻投与を行うことが盛り込まれました。(ハートセイバーCPR AEDコースG2015正式版にもナロキソン投与の話は入ってきますが、いずれもレクチャーのみでエピペンのような実技練習は含まれません)

2014年から、米国ではナロキソン自己注射器が FDA(US Food and Drug Administration:米国食品医薬品局)の承認を受けたことから、二次救命処置ではなく誰でも行える一次救命処置の範囲に入ってきたようです。

リンク先の記事を見てもらえば分かる通り、米国では麻薬中毒による死亡事故が見過ごせない現状。医療用麻薬としても、最近だと、トヨタ自動車の米国人役員がオキシコドンを日本に持ち込んで麻薬取締法違反で逮捕された事件が記憶に新しいところです。

同じG2015でも日本版ガイドラインではナロキソン投与は二次救命処置扱いにしていますので、このへんも日米ガイドラインの違いと言えそうですね。


↑ナロキソン自動注射器EVZIOのデモ動画

オピオイド中毒による致死的緊急事態とナロキソン自動注射器
https://blog.bls.yokohama/archives/2901.html

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