急遽決まった話なのですが、12月26日(土)夕方17:30頃から横浜市内で、BLS/ファーストエイド勉強会を開催します。
今回のテーマは、「ファーストエイド原論」と「傷病者初期評価」です。
市民向けの救急法講習では、心肺蘇生(CPR)や、急病やケガの応急処置(ファーストエイド)など、「○○のときはこう対処する」という具体的なことは教わりますが、それは問題の原因が○○と判明しているときにのみ有効です。
たとえば町中に倒れている人を発見した場合、意識がなく、呼吸がなければ、即通報、CPR開始とやることは決まっていますが、そうでない場合、どうしたらいいのかと考えると結構難しいです。
呼吸があれば、とりあえず最悪の緊急事態ではありませんから、119番通報して、救急隊がくるまで、様子を見るというのが正解ですが、その待っている間にもなにかできることはないかと考えてしまいます。
BLSは機械的に体を動かせばいいのですが、それ以外のファーストエイドとなると傷病者の状態を観察し、何が問題かを見つけ出す知識とテクニックが必要です。
応急処置に入るのはその後の問題で、実はこの問題点を見つけ出す方法というのがもっとも大切です。なのにあまり体系的には教えられていない部分なのです。
たとえば、バイク事故に遭遇したとします。はね飛ばされた青年が地面に倒れ、苦しそうにうめいています。よく見ると腕がヘンな方向に曲がっていて、明らかに骨折しています。
こんな状況に遭遇した場合、どう対応したらいいでしょう?
もし骨折の処置しか教わっていないと、折れた腕に目が向いてしまうことと思います。
しかし腕の骨折以上に重大な問題はないでしょうか?
実はこうしたケースの場合、腕の骨折より注意して接しなければならないのは、はね飛ばされたことによって脊椎を痛めていないかという点です。
骨折によって命を落としたり、深刻な後遺症が残ることはほとんどありませんが、脊椎損傷は下半身不随になったり、大きな後遺症を残す可能性があります。
つまり、応急処置は目先の目立つ問題だけではなく、命に関わる深刻な問題から優先順位つけて観察し、対処していく必要があるのです。
そのために必要なのは、緊急事態に直面したら、どう考えて何を観察し、どう対処していくのか、という体系的な知識が必要です。
それが、冒頭に書いた「ファーストエイド原論」ということの意味です。
その原則的な大枠の考えを知らないと、救急法で学ぶ各論的な知識や技術は十分に活かされません。
もし、これまで救急法や心肺蘇生法の訓練を受けても、いまいち自信が持てないというのは、この最初のアプローチが十分に教えられていなかった結果なのではないでしょうか?
そこで本当に使えるBLS/ファーストエイド技術を身につけるために必要な、ファーストエイド原論、ならびに傷病者初期評価テクニックに関して、みんなで理解を深めようという勉強会を開催します。
興味がある方は、メール送信フォーム よりご連絡ください。
「ファーストエイド原論」「傷病者初期評価」勉強会
日時:12月26日(土)夕方17:30頃~1時間半程度
場所:横浜市内 京浜急行沿線沿い(詳細はメールにてお伝えします)
費用:無料
条件:BLSならびにファーストエイドの基礎知識のある方(資格有無は問いません)