5月30日(日)に横浜で公募のAHA PEARS Providerコースを開催します。
PEARS Provider(ペアーズ・プロバイダー)コースは、知る人ぞ知るアメリカ心臓協会の小児救命処置プログラムです。
ただの小児心肺蘇生法講習と違うのは、まず第一に医療従事者向けであるという点。
次に、小児は心停止になってしまうと、非常に予後が悪いので、心臓が止ってしまう前に気づいて適切な介入をして心停止を未然に防ごうというコンセプトで作られている点。
BLSコースを受けた方は、成人の救命の連鎖と小児の救命の連鎖の違いはご存じかもしれません。成人の最初の輪は「迅速な通報」ですが、小児の場合は「予防」が第一の輪となっています。
たいていの場合、心停止に至る八時間前にはなんらかの前兆が現れているという説もあります。
まずは、「おかしい」と気づくこと。次いでその「おかしい」が、どうおかしいのかを分類すること、そしてその重傷度を判断して、適切な処置をして、再評価。そうして不安定になりかけた人の命を安定化させて、専門医へ引き継ぐという一連の流れを身につけるのがPEARSプロバイダーコースです。
いちおう「小児」をメインテーマにした講習なので、命に関わる問題点は子どもにありがちな「呼吸」のトラブルと「ショック」がメインですが、これは大人の急変や救急法にも充分に使える内容です。
特にナースは症状を見極めて重傷度を判断するというきちんとしたトレーニングを受けていませんから、看護師さんにぜひおすすめ。
原則的にAHAのBLSヘルスケアプロバイダーコースを受講して、小児への一人法CPRとAED操作がきちんとできること、乳児(赤ちゃん)への一人法ならびに二人法CPRができることを受講条件とします。
また循環血液量減少性ショックや敗血症性ショック、呼吸不全や異常呼吸音の鑑別など専門的な内容を含みますので、主な受講対象はナースとさせていただこうと思います。
4月1日を目途にホームページで公募を開始していきます。
PEARS Providerコースの詳細は AMR-JAPANウェブサイト をご参照ください。